2025/05/14 08:00

雅楽の器楽演奏は『管絃』。

洋楽の合奏は『管弦楽』。オーケストラのことです。

雅楽の管絃は「世界最古のオーケストラ」とも呼ばれています。
管楽器と絃楽器に打楽器も加え、

三管両絃三鼓(さんかんりょうげんさんこ)

といいます。

明治時代に入り、音楽を含む西洋の文化が積極的に日本に導入される過程で、
「orchestra」の日本語訳として「管弦楽」と名付けられました。

ところで、雅楽は「管絃」、洋楽は「管弦」。


【弦】はもともと弓に張りわたす糸の意味で、のちに楽器の弦を現す字になりました。
【絃】は楽器、とくに和楽器に張る糸を指すよう「弦」から派生した漢字です。

古くからある雅楽の楽器には比較的新しい【絃】の字、
明治期になって日本に入ってきた洋楽器には【弦】の字。

なかなか興味深いですね。