2025/05/11 08:00

雅楽で使われる楽器は、先に紹介したもののほかにもあります。

正式な舞楽に用いられる巨大な大太鼓/鼉太鼓(だだいこ)は、舞台の奥に左右一対で設えられます。

中央の桴面(ばちめん)を囲むように色とりどりの宝珠形の彫物が飾り、
さらにその外側には朱色の火焔の装飾が施されているため「火焔太鼓(かえんだいこ)」ともいわれます。

上部先端には、向かって左側は金色、右側は銀色の飾りがついていて、それぞれ太陽と月をあらわします。
桴面も、左は三つ巴、右は二つ巴が描かれて、その周りに龍(左)と鳳凰(右)が彫刻されています。

太陽と月は、この世界の時間を象徴しているのだとか。

大太鼓は、左右に桴をもって太鼓の裏側から打ちます。
右手に持つ桴は「男桴(おばち)」、力強く「百(どう)」と打つ。
左手に持つ桴は「女桴(めばち)」、柔らかく「図(ずん)」と打つのだそうです。

左と右。金と銀。二つと三つ。龍と鳳凰。太陽と月。

↓ こちらは、開演直前にお許しを頂き初めて大太鼓に挑んでご機嫌なわたくしです。